過去の使用パソコン(第2回)

前回、第1回からだいぶ日があいてしまいましたが、ぼちぼち続けるつもり。今日は、むくむくとパソコンの購入意欲がわいてきたところから。

NEC PC-9801RA51時代(1990 - 1993)その1

前回、一太郎のバージョン4を快適に使うことを夢見てパソコンの購入意欲がわいたことを書いたが、就職して9ヶ月をすぎた頃、押さえようのない衝動に駆られ、パソコンの購入に踏み切る。購入したのは、NEC PC-9801RA51。
PC-9801RA
スペックは、CPUがIntel 80386(20MHz)、メモリーが1.6MB、ハードディスクが40MB(SASI)、5インチ・フロッピーディスク・ドライブが2台というもの。当時、まだまだソフトウェアはフロッピーディスク・ベースのものが多い時代、40MBというハードディスクの容量は広大で、皆には「なんに使うの?」と聞かれたものだった。CPUスペックは、当時のパソコンで最強のもの。
価格もかなりの強者で、本体と14インチ・ディスプレイ(三菱電機製)、プリンター(EPSON VP-1350)のセットで70万円弱。勤めてまだ9ヶ月、給料が手取りで10〜15万円の時代、そんなお金どこにもない。そこで職場の貸付制度を利用し、限度額一杯の70万円を借りて購入することに。
最初の一年は、職場の机の上にラックをくみ、仕事専門に使用。主に使ったのはVer.4.3になってやっと安定してきた「一太郎」、「花子」、「Lotus1-2-3」で、さすがになんのストレスもなく使えた。すべてハードディスク上で運用したが、当時はソフトごとに環境が異なる場合が多かったので、ソフトを切り替える度にリブートしなければならず、そういったこと可能にするバッチファイルなどをたくさん作る。
また、この頃は、OSをいかにコンパクトに起動するかが使用者の腕の見せ所で、通常は使用されていない領域に、OSのメモリ領域を押し込んだりして、アプリケーション・ソフトが使えるメモリーを増やした。なぜなら、当時のOSは、メインメモリーが640KBという壁があって、それ以上のメモリーを有効に使うことができなかったから。つまり、このパソコンは1.6MBのメモリーを実装しているけど、1MBは遊んでいる状況。
職場で1年ほど使った後、家に持って帰り、いよいよやりたかったことをやることにする。やりたかったこととは、「DTM*1」。すぐに、「Nifty-Serve*2」と契約し、パソコン通信を始め、MIDIフォーラムに入り浸るようになる。そして、音源モジュールの「Roland SC-55」を購入し、自分で作成したMIDIファイルをアップしたり、ダウンロードしたりしていた。この頃は睡眠を取るのがもったいなくて、徹夜でそんな作業をしていたのを思い出す。
パソコン通信の通信速度は2400bpsという大変ゆっくりとしたもので、通信している間のテキスト・ページは目で追えるくらいのスピードで流れるし、1MBのファイルをダウンロードするのに数時間かかっていた。チャットもそんな中で行われ、目で追える速度なんだけど、人数が多かったりすると、さすがにバックスクロール機能*3を持ったユーティリティを使用しないと辛いものだった。(第3回に続く)
過去の使用パソコン(第1回) - So What?

*1:デスクトップ・ミュージック

*2:現在の@nifty

*3:当時は標準でのバックスクロール機能はないものもあった。つまり流しっぱなし。