孤独な探査機たち

帰宅したので続きを。

この「ボイジャー1号」の他にも当時は夢のある惑星探索機が数々打ち上げられた。ボイジャー1号の姉妹機「ボイジャー2号」は1号と同じく1977年に打ち上げられ1979年に木星、1981年に土星のそばを通過し、その後、1986年に天王星、1989年(平成元年だぜ!?)に海王星のそばを通過し本当に貴重なデータを送信してきた。
このボイジャー探査機のスゴイところは、まだ燃料の「ヒドラジン」が十分に残っていて、2030年頃まで観測データを送信してくるということ。当時の技術陣のすばらしさが窺える。
さらにスゴイ探査機がいる。ボイジャーの先輩機「パイオニア10号」である。

この「パイオニア10号」は、1972年に打ち上げられ、1973年に人類史上初めて内部太陽系を離脱し、木星の観測を行った。その後、木星の重力を利用したスウィングバイで加速し、秒速45.6㎞の飛行速度で68光年先の牛座アルデバランを目指す。その旅行期間は、200万年。この「パイオニア10号」との交信は2003年1月22日に122億㎞の彼方から届いた微弱な信号で途絶えている。
子供の頃、図鑑などで「パイオニア10号」には、人類と太陽系と銀河系における太陽系の位置を記した図版が取り付けられていることを知った。いつの日か探査機が知的生命体に発見されたときに我々の存在がわかるように....。
何とも素敵な話ではないか。孤独な探査機が「貴方は一人ではない」と伝えるのだから。