あなたは、昨日○○を買いましたか?

米国でのハッキングによるクレジットカード個人情報流出事件の被害が拡大している。最大手のVISA、MASTERカードをはじめ、その提携カードなど数十万枚もの情報が流出したとされる今回の事件、日本国内で発行されたカードの情報も6万7千人分ほどの情報流出が伝えられており、たぶんこの手の事案としては過去最大級の事件になるのだろう。
ちなみに僕もVISAの提携カードを2枚、MASTERの提携カードを1枚所有しているので、他人事ではない。あまり怪しげなところではやらないようにしているけれど、インターネット上の決済にクレジットカードは利用しているし、ガソリンスタンドや飲食店での支払いにカードを使うことも少なくはない。今回のようなケースやスキミング被害へのカード会社の保障体制はしっかりしているとはいえ、何となく不安ではある。
先日会社の同僚が、スキミングによるものと思われる被害に遭った。カード会社から突然職場に電話が来て、「あなたは昨日、新潟で○○を買いましたか?」と問われ、新潟にも行っていないし購入もしていない旨を話すと、「不正使用のようなので、現在のカードの使用を停止し、新しいカード送付します」と言われ、翌日には新しいカードが届いたそうだ。その後その同僚は、カード会社と明細の中身を詳しくチェックし、確認したところ40万円ほど覚えのない請求があったので、その分については全額保障されたとのことだった。
また、別な同僚は、結婚のために指輪をカードで購入したら、翌日カード会社から職場に電話があり、購入の事実を確認されたとのこと。
つまり、カード会社では、その人の在住地や使用パターンを考慮し、不正使用の虞がある場合には事実の確認しているようである。何とも頼もしい話ではあるが、チョット怖くもある。
だって、カード会社は逐次逐一カード使用者の購入内容を把握し、記録しているわけでしょ....。マーケティング会社にとって見ればノドから手が出るくらい欲しい情報だろうし、カード会社の社員だって聖人君子ばかりではないだろう。まぁそれを漏れないように規制するのが個人情報保護法なのかもしれないけれど、携帯電話が財布になったり、クレジットカードの決済が当たり前になった世の中の先に、暗い雲が見えているような気がする。