VERY BEST OF VAN HALEN -The Best of Both Worlds- / Van Halen

前々から気になっていたのをやっとレンタルする。

VAN HALENとしてのデビュー・アルバムから10thアルバムまで(11thの曲は入っていない)の楽曲に2004年に録音された3曲を加えた2枚組のベスト版。
僕にとっての「ヴァン・ヘイレン」は、「5150」から。つまり、ボーカルがサミー・ヘイガーになってからで、当時、デイヴ・リー・ロスはソロで「ヤンキー・ローズ」をヒットさせていたのを覚えている。だから、多くのファンのようにエディ・ヴァン・ヘイレンの超絶なギター・テクニックに惹かれた訳ではなく、「Dreams」や「Love Walks In」の楽曲の美しさに惹かれた、言うなれば「へたれ」なファンである。それでも、その楽曲の分かり易さ、ハードなギターでも濁らない音を持つ彼らは、いわゆる「ハード・ロック」と呼ばれるジャンルの中では、僕が一番好きなバンドであることは間違いない。
このベストアルバムを一通り聴いて、彼らの楽曲の分かり易さは、決してサミー・ヘイガー加入後のものではなく、デビュー当初からそうであったのだと知る。デイヴ・リー・ロスのクセのあるボーカル時代も彼らの楽曲には、決して「うるさいだけ」というものはない。
全般に「聞き込むぞ」という意欲の湧いてくる今回のアルバムの中で特に収穫なのは、1枚目の#15「(Oh) Pretty Woman」で、言うまでもなくロイ・オービソンのヒット曲のカバーなんだけど、彼らがこの曲をカバーしていたとは....。また、2枚目の#15,16,17のライブ音源は初期の曲をサミー・ヘイガーが歌っていて、比較してみるのも面白い。
残念なのは、2004年に戻ってきたサミーによって録音された3曲。あまりピンと来る曲がなかった。ただ、これを機会にサミーをボーカルとして活動を再開したとのことなので、今後の彼らに期待したい。