H-IIA/F8

朝からのバタバタが一段落したので、本日のイベントについて少々。
本日10時半過ぎ、昨年2月の7号機に続きH-IIAロケット8号機の打ち上げが成功した。

今回の打ち上げの目的は、陸域観測技術衛星「だいち」(ALOS)の軌道投入で、ロケットからの分離と太陽電池パネルの展開は確認されているらしいんだけど、正しい軌道に投入できているのかどうかの確認にはもう少し時間がかかるらしい。

さて、陸域観測技術衛星「だいち」だけど、地球規模の環境観測を高精度で行うことを目標とした人工衛星で、高精度で標高抽出を行うためのパンクロマチック立体視センサー(PRISM)、土地被覆の観測を高精度に行うための高性能可視近赤外放射計2型 (AVNIR-2)、および昼夜や天候によらず陸域観測が可能なフェーズドアレイ方式Lバンド合成開口レーダー(PALSAR)の3つのセンサーを活用することにより、地図作成、地域観測、災害状況の把握、資源探査などに利用されることが期待されているそうだ。
この衛星、一般の公募によって愛称が決められたんだけど、僕の記憶する限り打ち上げの成功が確認される前に愛称が決定している人工衛星って珍しいんじゃないかな?だって、愛称つけて失敗したら大変だもんね。ま、これもH-IIAへの信頼の表れなんでしょうかね。
それと、ちょっと気になるのは、今回の衛星、2003年の3月に打ち上げられた「情報収集衛星」によく似ていること。情報収集衛星は現在2機運用されていて、光学センサーを搭載したものと合成開口レーダーを搭載したものが1機ずつ、いわゆる偵察衛星として情報を収集している。そんで「だいち」はこの2機の衛星を併せたようなセンサーを搭載していて、かつ、その性能は情報収集衛星よりも高いらしい。しかも、地球上のどこでも2日以内に観測が可能なんだから、既存の2機と組み合わせて使用すれば、かなりの効果を上げることが出来るでしょ?そしたらやっぱり使うんじゃないかな、偵察目的に。
果たしてそんな意図がホントにあるのかどうかは知らないけど、これをネタにした小説とかが出たら面白いかもしれないと思ってしまいました。