天使と悪魔(ANGELS AND DEMONS)上・中・下 / ダン・ブラウン(Dan Brown)

この間の土曜日に買った本、上巻は通勤の電車の中でチマチマと読んでいたんだけど、昨晩0時過ぎに中巻の半分くらいから一気にラストまで読む。下巻は1時間半で読み終えたけど、寝たのは3時過ぎになってしまった...*1

天使と悪魔 (上) (角川文庫)

天使と悪魔 (上) (角川文庫)

天使と悪魔 (中) (角川文庫)

天使と悪魔 (中) (角川文庫)

天使と悪魔 (下) (角川文庫)

天使と悪魔 (下) (角川文庫)

本作は、映画が公開されいろいろ物議を醸し出している「ダ・ヴィンチ・コード」の前作、つまりロバート・ラングドンシリーズの第1作。
物語は、ハーヴァードの宗教象徴学教授、ロバート・ラングドンが深夜就寝中に一本の電話で起こされるところから始まる*2。電話の相手は欧州原子核研究機構(セルン(CERN):Conseil Européen pour la Recherche Nucléaire)の所長コーラーで、今すぐ会いたいという。非常識だと断るラングドンだが、送られてきたファックスを見て驚愕する。そこには無惨に殺された男が写されており、その胸には古の秘密結社「イルミナティ」の焼印が押されていた。興味を持ったラングドンは、早速スイスのジュネーブに飛ぶが、そこで更に驚愕な事実を知る。殺されたのはセルンの物理学者レオナルド・ヴェトラで、彼は反物質の生成と貯蔵に成功しており、なおかつ、彼の研究施設から微量のしかしすざましい破壊力を持った反物質が盗まれているというのだ。「イルミナティ」を名乗る者の意図を感じ取ったラングドンは殺された物理学者の娘ヴィットリア・ヴェトラと共にヴァチカンへ飛ぶが、そこではまさに次期教皇を選出するためのコンクラーベが行われようとしていた...


ダ・ヴィンチ・コード」を読んだときに、これがシリーズものの2作目と知って、1作目も読みたいなぁと思っていたところ、文庫化されたので早速購入したもの。
内容的には「ダ・ヴィンチ・コード」と同じで、非常に単純なストーリーでありながらウンチクを満載していて、読みやすいのにたくさんの知識を得たような満足感が得られる本である。ただ、気をつけなければいけないのは、基本的に実在のものについて書かれているそうだけど、内容には誇張や推測もあり、本書の内容がすべて真実であると思いこむのは非常に危険だと思う。
ストーリーは「ダ・ヴィンチ・コード」よりもスピード感があるもので、読んでいて楽しいんだけど、リアルな背景の割に、後半はかなりご都合主義の展開になり「ありえない」感が増してしまうのは残念なところかもしれない。まぁ、冒険活劇的に読むならまったく問題はないんだけどね。
余談だけど、読み終えてから「ダ・ヴィンチ・コード」よりも本書の方が「映画化」には向いているかもしれないと思っていたら、なんか映画化の予定もあるみたいですね。でも、映画化に際してはラングドンの配役は変更して欲しいなぁ...どうもトム・ハンクスのイメージじゃないんだよね。僕的にはハリソン・フォードとかがはまってるんだけど...
ダ・ヴィンチ・コード(The Da Vinci Code) / ダン・ブラウン(Dan Brown) - So What?

*1:もっとゆっくり読んでも良かったけど、楽しいことを先延ばしに出来ない性格でして....それに、最近はホントに明日が来るのか怪しいモンだしね。

*2:このシリーズでは、このシチュエーションが定番のようだ(笑)