デセプション・ポイント(Deception Point) / ダン・ブラウン(Dan Brown)

長い通勤時間を利用して今朝読み終えた本。

デセプション・ポイント〈上〉 (角川文庫)

デセプション・ポイント〈上〉 (角川文庫)

デセプション・ポイント〈下〉 (角川文庫)

デセプション・ポイント〈下〉 (角川文庫)

ダ・ヴィンチ・コード」が大ヒットとなったダン・ブラウン2001年の作品。このたび文庫化されたので購入した次第。
物語は米国大統領選挙の最中、NRO(米国家偵察局)に勤務するレイチェル・セクストンがNRO局長ウィリアム・ピカリングに呼び出されるところから始まる。NRO本部に駆けつけたレイチェルに対し、ピカリングは現職大統領ザック・ハーニーがレイチェルと至急会いたがっていると伝える。レイチェルは当初、不仲であるものの自分は対立候補セジウィック・セクストンの娘であるので、選挙戦を有利に進めるためにハーニー大統領が自分を利用しているのでは?と疑うが、面会した大統領は意外なことを言い始める。「NASAが科学的に非常に重大な発見をしたので、それを見きわめて欲しい」。半信半疑のままジェット戦闘機に乗せられ北極まで連れてこられたレイチェルは、そこで驚愕の事実を知ることとなった...


えー、ダン・ブラウンである。「ダ・ヴィンチ・コード」を始めとして、ウンチク満載なんだけどストーリーは単純明快というのがこの作家の特徴だけど、この「デセプション・ポイント」、うーんな出来である。ストーリーが単純明快である点は他の作品と一緒なんだけど、ウンチクの部分がちょっと...
嘘とまでは言わないけど誇張や想像で書いてある部分が多く、トム・クランシーなんかを読み慣れた身としてはちょっと辛い。しかも、主人公がこれでもかとピンチに陥り、その度に奇跡的な脱出劇を続けるというのは...ちょっとねぇ。
ま、ウンチクにかなり誇張はあるけどそれ故に面白いモノになっているし、それなりにわかりやすいストーリーなので、ラストが爽快なヒーロー・アクションものと割り切れば、面白いと言えるかもしれない。