誰のための責任追及か?

高校野球夏の大会で57年ぶりに2連覇を達成した駒大苫小牧高校が揺れている。
http://www.nikkansports.com/ns/baseball/amateur/p-bb-tp5-050823-0017.html
27歳の野球部長なる人物が、野球部員の練習態度などを理由にその部員を殴ったというもの。この暴力は6月と8月に行われ、父兄からの通報があったにもかかわらず、大会後の対応となったもの。高野連は「今後の取り扱いについては同校からあらためて詳しく事情を聴き、報告書が提出されるのを待って対応を協議したい」との声明を出しており、明徳義塾の出場辞退問題もあり、最悪、優勝旗の返還という事態になってきている。


この問題、朝からジッと見ていたんだけど、どうにも違和感が伴う。なぜ、高野連が騒ぐ事態となっているのか、学校側は何に謝っているのか。
常識的に考えて、運動部において練習態度の悪さや規律違反は殴られて当然の行動であると僕は思う。こんなことを言うと体罰が...とか暴力が...とか言われそうだが、「ふざけるな」である。常識というものを叩き込まれた社会人ですら、言葉ではなかなか通じない場合があるというのに、まして相手は高校生である。口で言ってわかるんだったら苦労はしないのだ。
百歩譲って、野球部長の叱責にいきすぎがあったとしよう。その場合でも、野球部の生徒には全く落ち度はない。なぜ苫小牧高校の校長は、優勝旗の返還を示唆するような発言をするのか。校長たるもの、絶対になんの責もない生徒を陥れるような真似をしてはならないのではないか。
万一、同校の優勝が取り消されるようなことがあれば、この訴え出た家族は、この町で暮らしていくことは難しくなる。また、野球部の生徒は自分の高校生活に後悔して今後を生きてゆかねばならなくなる。明徳義塾の件もそうだが、何か学校もマスコミも、そして世間も高校野球の場というものを勘違いしているような気がする。高校野球というものは学校の売名行為やプロ野球スカウトの試験場ではなく、教育の場であることを今一度思い出さなければならないのでは...と思う。