批判だけなら誰にでも出来る...

ガラではないですが、ちょっと思ってしまったので。


新潟県中越沖地震の被害が広がりを見せている。死者は10人に達し、負傷者も1000人近くとなっている。今後も避難生活に伴う疲労等の二次的なものによる被害も増えていきそうだ。


そんな中、例によってマスコミによる政府等の対応や体制に対する批判が毎日のように報道されている。「批判」が一般読者にウケが良いのはよくわかるが、今まさに被災地で懸命に対応している自治体、警察、消防、自衛隊そして電力会社やガス会社の職員に対し、鞭打つような報道はいかがなものか。
前回の中越地震の経験に因るところもあるだろうが、傍目に見ても今回の地震に対する各機関の対応は素早かったし、批判の雨に晒されている原子力発電所地震の規模の割には致命的な被害を免れている。
ところがマスコミは、救助対応が遅いから死者が増えただの、避難所の生活環境が劣悪だのと、まるでなんの対応もされていないかのような報道をする。原子力発電所だって、地震の多い日本での設計だからあの程度の被害で済んでいるのだろう。
反省すべき点がないとは言わない。それどころか検証すれば反省すべき点は沢山あると思う。しかし、今、この時にそんな批判を続けることが、マスコミの役目なのか?
批判するならもっと違うところを批判すべきじゃないのか?
例えば被災当日に現場入りした安倍総理大臣である。
長崎での遊説を打ち切り、急遽官邸に戻ったところまでは良い。その後、何故に被災地に赴かなければならないのか?参議院選挙に向けてのパフォーマンスとしか思えない。
そんなパフォーマンスのせいで、どれだけの人間が救助・救援活動の手を止めてその対応に奔走しなければならなかったことか。総理を乗せた自衛隊のヘリを使うことによって、どれだけの救援物資を現地に送ることが出来たことか。そのことを誰も忠言することが出来ない体制とはいかなるものか。そもそも、そんなことすら考えられない総理とはどんなものか。
参議院選挙を控えマスコミにも遠慮があるのかもしれないが、批判すべきところをキチンと批判して欲しいと思う。


今後もしばらくは、被災者の方々は不自由な生活を強いられることと思います。一刻も早い復旧・復興を遂げるため、マスコミには批判だけではなく、各種のエールや提案も行ってくれればな...と思うんですが。